理由の無い「無償」は存在しない

この世に「無償」つまり「タダ」のものなど存在しません。

ものであっても
人であっても
気持ちであっても

無償にみえても、そこには必ず無償の理由が存在します。

理由の無い無償は存在しない

だけど、人は自分に甘いから忘れてしまうのですよ。
「甘え」という形で
「無償」と勘違いしてしまうのです。

○○してあげたのだから
助けてあげたのだから
困った時は助けて欲しい。

無償だと思っていても、それが人の本音です。

言わなくてもわかってくれる。

それは幻想です。
言わなければわかりません。

期待したところで、その期待に応えてくれるかどうかなんてわかりません。
自分しかコントロール出来ないこの世だからこそ
自分の苦労は言わなければわかりません。

この「やってあげた」にお金が絡むとトラブルになります。
大好きだから、愛しているから
そんな感情があっても
期待にお金が絡まってしまうと
いずれ冷静に判断出来なくなります。
どんなに大好きで愛していても
気持ちは変化するものです。
お金と欲はつながりやすく
あげたもの
そう思っていても、変化してしまえば
見返りを期待してしまうものです。

つまり、無償の愛などありません。

無償の愛の為にお金を使えば、有償の愛です。

有償の愛でも同じくらい相手から返されれば、プラスマイナス０。

つまり、それが「無償の愛」となっているだけです。

この世で一番難しい事は

「変わらず続ける事」

です。
世界は毎日変化しています。
そんな変化にさらされる毎日の中で、変わらない事は難しく
毎日様々な事が起こる中で
続ける事は難しいのです。

この「変わらず続ける事」の難しさに気が付かない事に問題があるのです。

簡単に続けられていた事が続けられなくなった

自分の努力だけではなく
誰かの努力や協力も必要なのだから当たり前です。

「変わらず続ける事」の難しさを知れば

期待する事は減っていきます。
無償は無くなり、有償であること
それが、続けるために大切な事だと気が付きます。

また、無償の好意は忘れやすいのです。
やってあげた事は覚えていても
やってもらった事は忘れてしまう。
そんなものです。

「タダほど高いモノは無い」

本当に深い言葉です。
本当の善意で助けたいと思うのなら
必ず見返りを要求しておくことが本当の善意です。
最初から無償を要求するような人とは、
その後、自分のメリットにつながることはありません。
無償でも自分にメリットがあるならすればいいのです。
まあ、私は最初から無償を要求したり
逆に無償をアピールするような場合
一歩引く事は心がけています。

だけど、一番のデメリットは
無償では、その本当の価値に気が付きにくい事です。
無償の価値を知るべきは
対価を払った方ではなく、対価を貰った方なのに
無償の為に気が付かない不幸を軽くみてはいけません。

無償には、無償の理由がある

その視点を忘れると
大きな対価を払う事になります。

ついでに言うなら
貧乏になると「無料」や「格安」という言葉ほど、魅力的に映るものはありません。
誰でも出来る、簡単に儲けられるも一緒です。

貧乏の自分を助けるかのような甘い言葉などいっぱいあります。

でも、貧乏だからこそ
なぜ、無料なのか？格安なのか？
なぜ、誰でもできるのか？
どうして簡単に儲けられるのか？

目先の言葉ではなく
なぜ？という本質を知る努力が必要なのです。

貧乏だからこそ、お金を払う

その重みを知らないかぎり、その本当の価値に気が付けない。

貧乏は、無償より対価交換
そんな価値観を私にもたらしました。
（２０２１．１０．０７）